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【屋根裏部屋を使うには、空気を動かす[矩計③]】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
寒露 末候 蟋蟀(きりぎりす)戸に在り
秋の夜長はぐっすりと
日本人の5人に一人は、睡眠にまつわる不調を感じていることが明らかになっています。
過ごしやすい気温が続く秋は、乱れた睡眠習慣を整えるのにうってつけの季節なのだそうです。
人間の眠気は、メラトニンというホルモンによって促されると考えられています。
メラトニンは、私たちが目覚めて光を感じると分泌が収まり、その後14?16時間ほどすると再び分泌がはじまります。
夜更かしをして起床時間が遅くなると、その分眠気を感じる時間もどんどん夜更にずれていくというわけです。
休日の長時間にわたる昼寝や極端な寝坊も、睡眠習慣を乱す原因となります。
秋の夜長といえど夜更かしはほどほどにし、なるべく毎日同じ時間に起床するよう心がけましょう。
・今日をたのしむ
【不眠の日】
2と3の並びを「ふみん(不眠)」と読んで、2月3日と毎月23日は「不眠の日」。不眠の改善にまつわる情報発信などを行います。
【電信電話記念日】
日本初となる公衆電信線の架設工事がはじまった1869(明治2)年9月19日を新暦に換算して制定。
【津軽弁の日】
青森県出身の方言詩人・高木恭造の忌日(きにち)が由来です。津軽弁をテーマにしたイベントを開催します。
【屋根裏部屋を使うには空気を動かす[矩計③]】
67 辛8【設計の基本は単純でいいんです②[矩計②]】2-172-173
https://heiwadai.jp/wannpata-nnsekkei/
をお伝えしました。(前回の青字のタイトルにリンクを張っておきましたので、良かったらタップしてお読みください。
今回は、「屋根裏部屋を使うには、空気を動かす[矩計③]」を、お伝えします。
それでは、よろしいでしょうか?!
【屋根裏部屋を使う】
屋根は太陽の熱(放射)をダイレクトに受ける場所ですが、断熱をしっかりして断熱材の上にある熱い空気を屋根頂部から抜けるようにしておくと、夏でもいつでも「屋根裏部屋」が使用可能になります。これも、私のセオリーというかバターンなのです。
※イラスト①
①【棟換気部材】
②屋根頂部から空気を抜く
③屋根通気層
④断熱材
【棟換気の仕様】
屋根の熱気を頂部の棟から抜いています。雨水が吹き込まないよう、既製品の棟換気部材を付けることをお奨めします。
※イラスト②
①通気胴縁に欠き込みを入れて、屋根通気と壁通気を繋げる
②屋根通気層
③断熱材
④換気口
⑤壁通気層
【ケラバの通気】
ケラバは、壁の通気層と屋根の通気層を繋げます。ケラバ部分の通気用垂木(たるき)だけ方向を変えるか、通気用の垂木に欠き込みを入れるかすれば、空気がスムーズに抜けてくれるのでひと手間掛けることで、腐朽、劣化を防いでくれます。
※イラスト③
①屋根通気層
②屋根通気と壁通気を繋げる
③軒先換気部材
③’換気口
④壁通気層
⑤断熱材
【軒先の通気】
ケラバ同様、壁の通気層と屋根の通気層を繋(つな)げ、軒先からも空気を取り入れられるようにしておくことは大切です。雨水が吹き込まないよう、ここにも既製品の軒先換気部材を付けておくことをお奨めします。
※写真画像④
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【合理化構法も単純、ワンパターン】
建築構法を合理化する目的のひとつは、「建物の品質が職人さんの技術に左右される範囲を狭(せば)める」ことにあります。品質差は小さいに越したことはありません。私どもでも積極的に合理化構法を採用しています。
※イラスト⑤
【ひと昔前の在来軸組み構法】
【屋根】水平の小屋梁の上に束を立て、母屋、垂木を載せる形式。施工は単純でラクですが、構造の強度はあまり期待できず、梁や柱、束の太さ、強度に頼る形式です。
【床】 土台や大引(おおびき)の上に根太を載せて床板を張ります。根太(ねだ)を載せることで隙間ができ易く、冬場は寒い風が入り易くなります。
※イラスト⑥
①厚板構造用合板で火打ち梁を省略可能。
②、①の合板を直張り(直接固定)できるように、天端を勾配に合わせて斜めにカット。
③構造部材は可能な限り見せる。
④根太無しで厚板構造用合板を張る。
【現代の合理化構法】
(私の採用しているワンパターン)
【屋根】勾配に合わせて梁を組む「登り梁(のぼりばり)」形式。一層目の野地板に厚板構造用合板を使用して火打ち梁を省略します。
【床】土台や大引きに厚板構造用合板を直接、規定の釘やビスを打ち込みます。構造的には火打ち梁を入れるより強度もあがります。
【基礎】土台との間にパッキン(基礎パッキン)を挟んで換気できるようにします。基礎風窓など換気用の孔はつくりません。
構法の合理化は工期の短縮にも繋がります。
【※建物の性能が不安定では、折角の良い間取りも台無しになってしまいます】