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家の中でも外でもない空間【中間領域③】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
霜降 次候 霎時施す(しぐれときどきほどこす)
ハロウィン
10月に入ると、お菓子売り場やショーウィンドーをハロウィンのモチーフが賑やかに彩ります。
ここ十数年で、ハロウィンは日本の年中行事としてもすっかりおなじみになりました。
ちびっ子たちには「お菓子をもらえる嬉しい行事」、若者たちには「年に一度大騒ぎできるイベント」となっている感がありますが、その起源はとても厳(おごそか)かなものです。
今から二千年以上前に活躍したヨーロッパの先住民族・ケルト人の暦では、10月31日は一年の終わり。
そしてこの日には、ご先祖さまの霊が家に帰ってくると信じられていました。
日本のお盆と大晦日(おおみそか)が混ざり合ったような感じですね。
さらには収穫祭でもあり、ケルトの人々は御馳走と感謝をご先祖さまに捧げたといいます。
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ご先祖さまの霊がこの世に帰ってくるとき、悪霊や魔女も連れてくるとされたため、大きな大きな篝火(ががりび)を焚いて供物を捧げ、その火を家にもち帰り魔除けとしました。
やがてキリスト教がヨーロッパに広まると、10月31日のケルトのお祭りも姿かたちを変えていきます。
キリスト教は、11月1日をすべての聖人を崇敬(すうけい)する祝日「万聖節(All Hallows)」とし、その前夜は(All Hallows‘ eve」、略して「Halloween(=ハロウィン)」と呼ぶようになりました。
ハロウィンとなってもケルト文化を受け継いでいこうと、供物を捧げたりして、弔いと感謝の気持ちをあらわしました。
ハロウィンがガラリと変わるのは19世紀。アメリカに伝わると、子どもを中心としたたのしいお祭りになります。
仮装はあの世とこの世を行き来できるミステリアスな異界の者に、供物はお菓子となり「トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ)」のフレーズも生まれました。
・今日をたのしむ
ハロウィンが日本に伝わったのは1970年代。
1980年代には、東京で日本初となるハロウィンパレードが行われました。
今では、クリスマスやバレンタインデーと並ぶ経済効果のある年中行事となっています。
【ジャック・オー・ランタン】
カボチャをくり抜いてなかに灯りをともします。この灯りがあるとよい霊が集まり、悪い霊は去っていくのだとか。
あの世にもこの世にも行けず。悪魔からもらった火種を頼りにさまよう男性の伝説をもとに生まれました。
【ハロウィンの仮装】
あの世とこの世を行き来できる、魔女やお化け、ゾンビ、モンスターなどが本来のハロウィンに即した仮装といえそうです。
家の中でも外でもない空間【中間領域③】
前回は、「ウチでもない外でもない」という家と外の中間領域のお話でした。
今回は、「家の中でも外でもない」中間領域空間の3回目となります。
それでは、よろしいでしょうか?!
【都市部、特に大都市「東京」では、バルコニー+壁がなんと言ってもお奨めなのです。】
[周りを囲んでやるだけで…]
近隣や道路から視線が気になる都市部の住宅地では、周囲からの視線を遮(さえぎ)るようにつくる「バルコニー」が「半屋外空間」というか「半屋内空間」というか…、の定番となっています。
四角い「豆腐」の一部を凹ませて周りを高い壁で囲んでやれば、壁内の延長を思わせる半屋外が間違いなく出現します。
【ライトな土間も悪くない(ライト兄弟とは一切関係ありません。】
[床材を思い切って変えてみるだけで…
「土間」も昔から愛されてきた半屋外空間のセオリーです。ただし、狭い敷地で本格的な土間のある家をつくるのは現実的ではないかもしれません…。
そんなときは、室内の床を石やタイルに変えて、屋外から連続する「土間的な空間」として仕立てる方法が使えます。室内に屋外から連続する「土間的な空間]として仕立てる方法が使えます。
室内に屋外が引き込まれたような雰囲気になります。部屋に居ながら外の空気を味わえます。
基本的には室内という感覚なので、土足での利用は想定していない場所です。
【まとめ】
室内なのに[開放感]、屋外なのに[守られ感]をつくり出せれば合格点が上げられます。