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【住まいの計画の前に知っておかなければならない基本⑦】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
啓蟄(けいちつ)初候 蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)
この時季の風には…
春風、春嵐、風光る(はるかぜ、はるあらし、かぜひかる)などの名前があるんです。
春風、春嵐、風光る(はるかぜ、はるあらし、かぜひかる)ってなんのことだか分かりますか。
今時分の日本列島は、高気圧と低気圧が交互に訪れます。ポカポカ陽気がつづいたと思いきや一転、思わぬ冷え込みや強風が。
もう降らないだろうと油断していると、冬の置き土産とばかりに雪が降ることもあります。
まさに三寒四温(さんかんしおん)、体調を崩しやすい時季です。
古来、風は季節のうつろいや天候の変化を教えてくれる自然からの便りでした。
そのため、今頃に吹く風も強弱や寒暖によってさまざまな名前がついています。
「春風」はおだやかなあたたかい風のこと。万物を成長させる恵みの風、という意味を込め「恵風(けいふう)」とも。
一方、低気圧が日本海を発達しながら進むことで発生する強風は、「春嵐(春の嵐)」や「春疾風(はるはやて)」。
また、うららかな春の日差しのなかをそよ風が吹き渡る様子を表現する「風光る」という美しい言葉もあります。
「風光る」なんて表現はたまりませんね。
・今日をたのしむ
【さかなの日】
今日は【さかなの日】ですよ。
「3(さ)か7(な)」の語呂合わせ。
日本人のソウルフードともいわれる魚介類を食べて、海の幸の素晴らしさを確認する日です。
関西ではそろそろ、春の魚と書く鰆(さわら)が旬を迎える頃。味噌に漬け込んだ「西京焼き」が定番です。
ギロリと大きな目からその名がついたメバル(目張)も旬。釣り人には春を告げる魚として愛されています。
今晩の夕飯に鰆(さわら)の西京焼きなどが出たら、粋を感じるんですけどね。
【ホワイトデー間近】
ホワイトデーまであと一週間。プレゼントを渡す予定のある方はそろそろ準備を忘れずに
【住まいの計画の前に知っておかなければならない基本⑦】
前回は「住まいの計画の前に知っておかなければならない基本⑥」で「省エネ法のトップランナー基準相当の住宅と」と【自然と家計にやさしいECO(エコ)の家を考える】についてお伝えさせていただきました。
今回は「~基本⑦」についてお伝えしたいと思います。
【メンテナンスのしやすい家を考える】
◎身体に優しく長寿命の住宅をつくる秘訣とは…
身体に優しい家としてはカビやダニの発生原因となる結露の心配が少ない高気密・高断熱住宅が良いといわれています。柱や梁を壁の中に隠蔽(いんぺい)しない表(あらわ)し柱や表し梁(化粧柱、化粧梁)にすれば木材の持つ調湿作用を生かせます。
床も無垢(むく)材など自然素材をできるだけ用いれば、室内の調湿効果がより高まります。
また、シックハウス対策として、自然素材を生かした住宅を目指すのであれば、壁を珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)、ゼオライトなどの塗り壁にしたり、月桃紙(げっとうし)などの自然素材でつくった壁紙などもあります。
長寿命住宅という点では、床下の喚起や通風不足による腐朽菌(ふきゅうきん)や白アリの発生を防ぐことが大切です。それに加えて、柱や梁、土台に耐不朽性で白アリに強い材木を選ぶことをお奨めします。
・耐普及性が高く白アリに強い材木=檜(ヒノキ)檜葉(ヒバ)栗(クリ)欅(ケヤキ)
・耐普及性が低く白アリに弱い材木=スプルース・マツ・ベイツガ
床下は白アリ点検や、給排水設備の漏水(ろうすい)点検やメンテナンスが簡単にできるように点検口を設ることをお奨めします。周囲の自然環境の影響を受ける屋根や外壁に、長寿命で手入れやメンテナンスが簡単な材料を使用すれば、修繕の負担が減ります。
【スケルトン・インフィルで可変的な幸せの間取り】
「スケルトン・インフィル」とは、柱や床などといった建物の構造躯体(スケルトンー骨組み)と、間仕切り設備(インフィル)を分離した建築工法になります。構造上重要な壁、柱しかないので、空間にゆとりがあり、多様な間取りが可能となります。
また、リフォーム‐メンテナンスが極めてスムーズです。ライフスタイルが変わったり、家族の人数の増減により間取りが今の生活に合わなくなった時、間取りの変更が手軽にできます。ですから、将来の大規模、小規模に拘(かか)わらず、リフォームが容易となります。
家族とともに変化する(変化可能)スケルトン・インフィルは、これから先の住宅であれば、是非お奨めしたい工法です。
イニシャルプラン
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延べ床面積60坪のプラン
想定家族構成
夫婦2人(29歳・24歳)
子ども2人(5歳(男)・3歳(女))
↓
10年後のプラン
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想定家族構成
夫婦2人(39歳・34歳)
子ども2人(15歳・13歳(女))
↓
30年後のプラン
想定家族構成
夫婦2人(59歳・54歳)
子ども2人(35歳(男)・33歳(女))
孫1人(2歳)
【これからはユニバーサルデザインの家を考える】
◎幼児、高齢者誰でも快適に過ごせる家
玄関の上がり框(かまち)や浴室への出入り口は段差を改めていうまでもありませんが、できるだけ少なくすることをお奨めします。段差解消スロープを設置する方法もあります。寝たきりの原因になりやすい転倒を防ぐためには、床材も滑りにくいものを使うことをお奨めします。
特に浴室は元々から滑り易いので余計に注意が必要となります。廊下やお風呂場・トイレなどは、車椅子でも使い易いような広さを確保しましょう。特にお風呂やトイレなどの水廻(まわ)りは、介助者も一緒に入れるスペースの余裕を持たせることをお奨めします。
実際の安全の上に、安心感も得られますのでお奨めいたします。また、最初から手すりを設置しておくか、もしくは、後からでも設置可能にするために下地補強(前もって下地材を仕上げ材の下に釘やビスの効く材を入れておく)をしておくことをお奨めします。誰でも必ず高齢になるのですから、最初からバリアフリー(ユニバーサルデザイン)対策をしておくことをお奨めいたします。
階段は勾配をできるだけ緩(ゆる)やかにして中間にできるだけ広めの踊り場を設え、手摺りを付けたり窓を付けて明るさを確保する、もしくは足下灯を設けるなどです。ユニバーサルデザイン・バリアフリーの基本は危険を可能な限り少なくする工夫を施すことです。
【注意点・アドバイス】
高気密・高断熱の家で、建物内での温度差(部屋と廊下、廊下とトイレ、浴室など)をなくす。冬のヒートショック対策に最適です。