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カーテン断熱と太陽反射光利用〈住まいを考える⑥〉
カーテン断熱と太陽反射光利用〈住まいを考える⑥〉
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
霜降 次候 霎時施す(しぐれときどきほどこす)
霎時施す(しぐれときどきほどこす)
今月末の二十四節気、霜降(そうこう)の次候は、霎時施す(しぐれときどきほどこす)。時雨(しぐれ)が降り出すという意味の季節で、およそ十月二十八日から十一月一日ごろのこと。
ふいにザアッと降ってきては、カラリと上がる時雨(しぐれ)。なかでもその年の初時雨は、秋の終わり、冬の到来を告げる兆しといわれます。山の近くに降ることが多く、山から山へと白い雨脚が移っていくさまから、山めぐりとも呼ばれます。
しぐれふるみちのくに大き仏あり 水原秋櫻子
秋の終わりには、まだ日がありますが、その兆しです…ついこのあいだ夏の終わりが来たばかりなのに、秋の終わりの兆しなんて、ほんとうにつかの間の季節ですね。ヾ((。・ロ・。`))ノ♡︎〃
カーテン断熱と太陽反射光利用〈住まいを考える⑥〉
カーテン、タペストリー断熱
いうまでもありませんが、冷暖房の際、部屋の体積が大きければエネルギーを多く必要とし、当然、小さければエネルギーの消費量は少なくなります。
私たちの部屋を見直してみると、雑然としている収納家具や本棚などが少なくありません。
それらを隠すように部屋の内側に天井からカーテンを吊るします。当然、生活空間は狭くなりますが、散らかったものが見えなくなります。それと同時に、部屋の体積が小さくなった分、冷暖房効果が上がります。
言い換えれば、冷暖房の効きが良くなるということです。デザインされたタペストリーなどを下げ、間接的に照明を仕込めば、最小限の費用で雰囲気抜群のインテリアに早変わりします。
大分前に、若く独身だったころ、田町の広くて天井の高い倉庫を安く借りて、この方法で勝手に変えて住んでいました。雰囲気が大変良かったせいもあって、何かと友人たちとのたまり場になっていたので、物を隠すためにカーテンウォール(笑)にしたのですが、今考えれば、結果的に省エネ住宅になっていたわけです。
[部屋の体積が小さくなると、二重壁になることで、外気の影響を受けにくくなります。冷暖房の効果が良くなります。]
また、タペストリーなどは、石造りや煉瓦造の室内によく下げられていることがあります。内装の演出のためでもありますが、断熱効果を上げる役目も果たしているのです。
安物の生地でも十分です。生地専門店などで見栄えのするデザイン色の布地を購入して下げてみると、インテリアの雰囲気が見違えるように変わってきます。一度物は試しです、是非参考にしてみてくださいね。
↑タペストリーの効用
《庇や目隠し塀で太陽光反射利用を…》
太陽は熱や電気エネルギーだけでなく、光の恵みを与えてくることはいうまでもありませんね。
住まいの密集した立地条件では、昼間でも光が届かない部屋ができてしまいます。改善する場合、トップライトを切るのも有効な方法ですが、リフォームでやる場合はかなり大掛かりな工事になります。
その上、間違った部分に天窓を付けてしまうと、壁面の4倍の太陽光を取り入れられますが、逆に言えば夏は灼熱地獄になりかねません。
それだけではありません。冬の天窓は、大気圏から上のマイナス50度の放射冷却をモロに受けてしまいます。夏暑くて、冬寒いという最悪の条件をつくりかねない原因になる可能性も秘めているのです。
そこで、次のような簡易な方法で改善することも可能なのです。試してみてはいかがでしょうか?
北側は暗くなりがちで、昼間でも照明が必要な部屋ができてしまうので、下図のような反射板を外側に付ける方法です。これは後付の工事の改築でも可能ですが、新築の時点で自然の太陽光を取り入れる方法を考えておいたほうが懸命だと思います。
北側の隣家に迷惑がかからない範囲で、反射板の大きさや設置位置には十分に注意しするようにしましょう。
それさえ気を付ければ、アルミルーバーフェンスなど反射を利用するものは結構建築資材には溢れています。
【浴室の太陽光反射利用】