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複雑で雨漏りする屋根も嫌だけど…つまらない屋根も…【外観 CASE 1】

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今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。

啓蟄(けいちつ)次候 桃始めて笑う(ももはじめてわらう)

ホワイトデー

2月14日のバレンタインデーから1ヶ月。男性から女性へ感謝とお返しを贈るホワイトデーがやってきました。

女性が男性へ愛とチョコレートを贈るバレンタインデーの習慣同様、ホワイトデーも日本発祥です。

バレンタインデーが定着した1978(昭和53)年、福岡県の老舗菓子店が「バレンタインデーのお返しの日」として、マシュマロを贈ることを提唱したのが始まりといわれています。

返礼のためにホワイトデーが誕生し、定着したのは、律儀で義理堅い日本人男性の心持ちがあってこそ。優しさと感謝があふれる一日です。

・今日をたのしむなら…

【ホワイトデーは日本だけ?】

日本発祥のホワイトデーですが、日本だけのものかと思っていたら、現在では韓国や台湾にも浸透しているんですね。日本を凌ぐ盛り上がりだそうです。

【国際結婚の日】

日本で初めて国際結婚を認める法律が交付されたのが1873(明治6)年の今日です。現在、日本における国際結婚の割合は3~4%を推移しています。今では25人~30人に一人は、国際結婚なんですね。

今日は【数学の日】なんですが、円周率の3.14に日付をかけて、数学の大切さを知るために制定されました。

複雑で雨漏りする屋根も嫌だけど…つまらない屋根も…【外観 CASE 1】

 

今回は、久しぶりにまたお母さん方二人連れが、相談にいらっしゃいました。今回はどんな相談事を持ってくるのでしょうか……愉しみです。

m(ママ1)日本の家の屋根って、いろんな形があるけど…どんなカタチの屋根が好み?

F(ママ2)そうね~。私は、ず~っと昔からある切妻(きりづま)屋根か寄棟(よせむね)屋根が、飽きが来なくていいと思うんだけど。

m 最近は片流れの屋根とか、フラットな屋根が多いような感じがするんだけど、どうしてかなぁ?

F 太陽光発電のパネルを載せる家が多くなってきたし、四角い家や尖った屋根がおしゃれに見えたりするからじゃないかな?

m なるほど、片流れの屋根と太陽光の関係やデザイン性が関係してるのか?それも1里あるかもね。でもさぁ、いろいろな屋根が入り混じってたりして、複雑なものも負けないくらい多く見かけるんだけど…

F そうだよね~、複雑な屋根のほうがカッコよく観えるからかなぁ?そんなに複雑にして、雨漏りとかの影響は大丈夫なのかなぁ?どんなにカッコよくても、雨漏りだけは嫌なんですけど…

m 屋根PLAN Aは切妻屋根だよね。なんかオーソドックス過ぎて面白みが全然なさ過ぎるような気がする。屋根PLAN Bは寄棟屋根だね。これは逆に複雑過ぎて雨漏り大丈夫かなぁ?

m & F どうしても、間取りばかりを優先し勝ちだけど、屋根によって家の印象が大きく変わるから、屋根のカタチも重要だよね。それも頭に入れて計画していく必要ありそうだよね。

【屋根 PLAN A】

屋根PLAN A

 

① 屋根形状はシンプルで申し分ないが、シンプル過ぎて面白みがまったくありません。せめてファザード面のデザイン性をなんとかしたいところです。

② 切妻の軒先をファザード面で揃えてしまうと、あまりにも変化が乏しくなってしまう。

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【屋根 PLAN B】

屋根PLAN B

① 複雑な屋根形状は雨漏りの危険が増だけでなく、コスト増加の大きな要因になることもあるので極力避けることをお奨めします。

② 雨漏りの危険性が非常に高い「谷」納まりです。建築後10年以内だけでなく、20年後、30年後もリスクは増大していきます。

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【解決策・処方箋】

【安全で美しい屋根とは単純で軒の出が長い】

切妻屋根、寄棟屋根は、屋根の中で最も一般的なものです。陸屋根、それらを複合した屋根などがあります。その屋根に求められる機能は、言わずもがな防水性能です。

なので、いくら外観がよくても、公共の代々木体育館の建物や東京都庁舎のような毎年雨漏り修理をすることが可能な建物とは違い一般の雨漏りがすることは許されません。

一般的には、建物が総2階建てで、軒の出が長い建物は雨漏りに対して強い設計といえます。なぜかというと壁や屋根に取り合い部分が少なく、いわゆる谷と言われる箇所が少なくて済むからです。

もちろん設計次第、施工次第なのは、敢えていうまでもありませんね。要はシンプルな建物が雨漏り対策には欠かせないということですが、そればかりでは建物の外観は味気なく面白くないものばかりになってしまいます。

【屋根PLAN A】は切妻屋根の例となっています。建物を1枚の大屋根で覆う最もシンプルなもので、屋根からの雨漏りリスクが最も少ないといえる設計となっています。

外観もこれ以上ないくらいオーソドックスでいいのですが、あまりにも面白くないので、ここでは少しだけ間取りを変更させていただいて、屋根を棟違いにしてみたいと思います。

切妻の軒先に変化をつけることで、ファザードらしいデザインになったのではないでしょうか?また一方で、1階の外壁に最低限の凸凹がつくことで外壁を色分け、張り分けする際も非常に美しく納まるのです。

切妻屋根を棟違いで架ける場合は、ファザード面で軒先が揃わないようにして美しく見せることを心がけましょう。

屋根PLAN Bは寄棟屋根の例ですが、2階の建物形状が複雑になることで、屋根が雁行(がんこう)し、雨漏りの危険性が高い「谷」が2箇所発生しています。

複雑な屋根をカッコいいと勘違いしている方もいるようですが、否むしろ遥かに多いかもしれません。やはりやむを得ない場合を除き極力単純なカタチに整えたほうが、雨漏りの危険度も施工及び材料コストも大幅に軽減させることも可能なのです。

屋根PLAN Bの解決策・処方箋では、バルコニーをロッジニアバルコニーにして屋根形状を単純化することによって「谷」を1箇所にへらしました。

間取りが完成してから屋根を考えたのでは、残念ながら、希望した屋根形状にはならないのです。街並みの一部としても屋根群は大変大きな要素でもあるのです。

屋根のもつ意匠性と機能性を常に考えながら間取りづくりを行うことをお奨めいたします。

【屋根PLAN Aの解決策・処方箋】

①ファザード面で屋根軒先が揃わないようにしながら、変化をつけることをお奨めします。

②1階の間取りを少しだけ小さくして入隅をつくる。

屋根PLAN Aの解決策

 

③外壁を矩型に切り取って美しく見せることによって、色分けした際にも快適な納まりが得られます。

【屋根 PLAN Bの解決策・処方箋】

屋根PLAN Bの解決策

 

①1部をロッジアバルコニーにして屋根形状を単純なものに整える

②「谷」を一箇所に減らす

③棟が少なく納まりもよい。外観に適度な変化もあります。

 

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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