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ガレージ改造で「わくわく空間」創造へ
10年ほど前になりますが、米国ではガレージを生活シーンと一体化する「ガレージ専門リフォームビジネス」が盛んになりました。そして現在でも衰えることなく盛況のようです。また、わが国においても「ガレージハウス(愛車と暮らす家)」という概念が生まれたようです。
団塊世代がリタイアし、ファミリーカーを卒業してようやく、「本当に乗りたかったクルマ」を手に入れることができるようなりました。その流れは次の世代にも受け継がれているようです。外国の高級車が国産車と分からないくらい目に留まるようになっています。
そこで、もっとおしゃれなガレージや、機能的なガレージが欲しいというニーズが高まり、その流れが、今まで以上に現在まで続いています。
米国西海岸の一戸建て住宅の33%は3台以上の駐車スペースを持っていますが、実際に車を3台止めているのはたったの12%で、ほとんどの家庭のガレージは、駐車スペース兼「不用品置き場」と化しているケースが多いのでこのスペースを友人とのコミュニケーションのスペースや個人の趣味の空間などにリノベーション(再生)するリフォーム・ビジネスが10年ほど以前より現在でもなお急成長しています。
カリフォルニア州パサデナ市に本拠を置くGarage Envy社(ガレージ・エンヴィ)は、こうしたスペースを生きた空間によみがえらせる、ガレージ専門のリフォーム会社です。
建物に対する大掛かりな工事を行うことなしに、短い期間で写真のような美しい保管スペースを作り上げることが特徴です。
様々な用途・大きさのキャビネットが選択でき、自分の目的に合わせてカスタマイズできます。
工具を吊るすユニットや目的別の棚など、バラエティーに富んだ部品も豊富。
ワイン専用の保管庫や、壁面に収納できる椅子、手洗いや流し台などを設置することも可能です。
改造にかける費用は、5千ドル(約40万円)から3万ドル(約240万円)と幅広いようですが、7千ドル(約60万円)程度の予算が最も多いといいます。これだけの費用で、ガレージは美しく整理されたホビースペースに変貌するわけです。
ガレージの壁面に、家具を保持するためのスリットがついた特殊な壁を設置することで、キャビネットを壁面に取り付けることができるようになります。さらに大きなメリットは、必要に応じて家具のレイアウトが変更可能な点です。
車の数が増えたり、買い替えによって、より大きな駐車スペースが必要となったとき、ガレージとしての機能が果たせないのでは、本末転倒。
自由に配置が変えられ、元に戻すことも可能である点がユーザーにウケている最大の要因のようです。
駐 車スペースという本来の目的を損なうことなく、「おしゃれな収納空間」としての機能を持たせるというアイデアが、ガレージ・エンヴィ社の成功につながったのです。
創 業者のジョン・スタンフィル氏がガレージ改造ビジネスを思いついたのは約15年前。ヒントとなったのは、クローゼットの設置・改造を専門とする老舗、「カリフォルニアクローゼット」社でした。
当時、住宅の中の使用されていない空間を改造して効率のよい収納庫を作ることで高い業績を上げるという文字通り『収納リフォーム』の先駆けというべき会社です。不動産ビジネスを通して、収納スペースに頭を痛める米国人家庭が多いことを知っていたスタンフィル氏は、このビジネスの可能性をすぐに見抜きました。
「この先、絶対に伸びる分野だ!」
同社は現在、カリフォルニア、アリゾナ、オレゴンに5つのディーラーを持っており、数年以内に20に増やす予定で、最終的には全米に販売網を作り上げることを目標にしています。
クルマ好きにはたまらない、ガレージリフォーム
リビングでのパーティーとなると、フォーマルで時に堅苦しい雰囲気になりがちですが、ガレージを
「遊びの空間」として活用すると、カジュアルな雰囲気を演出できます。
さらに、「ペットと暮らす家」ならぬ、「愛車と暮らすガレージハウス」というアイデアもあるのです。
駐車スペースと居住空間を一体とする空間設計により、「いつでも愛車を眺めて暮らす」、というクルマ好きにはたまらない家づくりのコンセプトです。
ガレージスペースも、単なるクルマの保管場所ということではなく、様々なメンテナンスツールや備品を「ショップ」のように美しくレイアウトするという、楽しみもあるのです。
ま た、屋外の駐車スペースのリフォームにも大きな可能性があります。どこにでもあるようなアルミのカーポートのような無機質で退屈な日本の駐車スペースを、もっと楽しく、美しいスペースに生まれ変わらせましょう。