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ウォークインクローゼットの効率的な収納方法
今まで何度かウォークインクローゼットの造り方についてお話はしましたが、収納方法についてはあまり触れていませんでした。実際、広さがあり多くの物を入れられるウォークインクローゼットは、どのように収納すれば効果的なのか?について考えてみたいと思います。
ウォークインクローゼットはどのように収納する?
同じつくりのウォークインクローゼットでも、上手くウォークインクローゼットを活用して収納している方と、ウォークインクローゼットを上手く使いこなせていない方、どちらかにキッパリ分かれる事が多いです。
その違いは、たったひとつ…
基本的な収納方法を知っているか、それとも知らないか、なんです。
これだけでウォークインクローゼットを使いこなせるかどうかは大きく違ってくるのです。
ウォークインクローゼットと言ってもあくまで収納のひとつの形というだけなので、細かいテクニックは別にして基本的な収納方法は実は一般の収納と変わりません。
雑多に見えないように自分なりの法則に則って並べ、どこに何があるか分かるように収納してすぐに取り出せるように。
これがウォークインクローゼットでも基本となります。
何でもかんでもとにかくウォークインクローゼットに詰め込んで行く…、このようになってしまうとどれだけ広いウォークインクローゼットでも、ただの物置と化してしまうのですね。
逆を言えば、基本的な収納法を知っていれば、どんなウォークインクローゼットでも応用が利くようになります。
具体的には服をかける場合は高さをバラバラに掛けるのではなく、丈の短い順にかけていくようにするとキレイに見える上に服を探すときも簡単になります。
また、服の丈が揃うことで服の下に収納ケースや棚を配置できるようになるので、スペースを余すことなく使えるようになります。
収納術の本など色んな収納方法がありますが、まずは細かいテクニックではなくキレイに収納できるよう法則をつくること。
これがうまく収納するための第一歩となります。
もちろん、丈の長さだけでなく色やコーディネート、複数の人で使う場合は使う人によって場所を分けるなどの法則を作ってみるのもいいですね。
その他にウォークインクローゼットならではの事を挙げると、ウォークインクローゼットの角をどう使うか…。
ウォークインクローゼットはL字型やコの字型になることが多いので、コーナー部分は使いにくい場所となってしまいやすいのです。
そのため、日頃あまり使わない物、たとえば季節物やスーツケースなどを置いておくと頻繁に取り出す事もないので多少取り出しにくいコーナーに置いてもストレスになりません。
また、衣装部屋のように服を着替えたりコーディネートする場合は、姿見用の鏡を置いておくとウォークインクローゼットで服を取って部屋の鏡の前に行くという作業をウォークインクローゼットの中で完結できるので、忙しくなりやすい外出前の時間を短縮しやすくできるのでおすすめです。
ウォークインクローゼットに扉は付ける?
ウォークインクローゼットを作る場合、廊下などにウォークインクローゼットを作るケースでは扉を付けるのがほとんどですが、寝室の中にウォークインクローゼットを作る場合、扉を付けないケースもあります。
では、ウォークインクローゼットには扉をつけた方がいいのでしょうか?それとも扉は無くてもいいのでしょうか?
答えは、あなたが何を重視するかで決まってきます。
例えば、寝室にあるウォークインクローゼットに扉を付けない場合、ウォークインクローゼットの入口を工夫しない限り、ウォークインクローゼットの中は丸見えとはいかないまでも、かなり中が見える状態になります。
では、寝室のインテリアもこだわったり、スッキリ見える寝室にしたい方がウォークインクローゼットの扉を無しにするとどうなるでしょうか?
ウォークインクローゼットの中はキレイにしたとしても、色んな形や色の物が目に入ってしまうので、どうしても雑多感というのは出てきてしまいます。
そうなると目指す部屋とは違いが出てくるので、スッキリした寝室を目指す場合はウォークインクローゼットに扉を付けるのがマストとなるのですね。
さらには、その扉も天井までのハイドア(写真)にできるとより部屋のスッキリ感が増します。
その一方、服を出すのに扉を開けるのが手間に感じる人や、ウォークインクローゼットの中にできるだけ風を通したい場合なんかは、ウォークインクローゼットに扉が無い方が便利に感じる事が多くなります。
また、予算がオーバーしていて少しでもコストカットしたい場合なんかも、ウォークインクローゼットの扉は優先順位が低いので仕分けの対象にしやすいという側面も。
このように、ウォークインクローゼットの扉は一概に有った方が良い、反対に無くてもいいと言う訳ではなく、あなたが何を家や部屋に求めるかで変わってくるんですね。
ウォークインクローゼットに窓は必要?
次に、ウォークインクローゼットと窓について見てみましょう。
ウォークインクローゼットをつくる場合、窓を付けるか付けないかという話がよく出てきます。
窓の話の前にまず根本的な話として、ウォークインクローゼットをつくる場合は換気がとても重要です。
ウォークインクローゼットは人の出入りが少なく空気がこもりがちなので、換気されないと湿気が溜まって、最悪の場合はカビが生えてしまう事が起こる可能性があるからです。
そのため、ウォークインクローゼットには少なくとも換気扇が必要になってきます。
では、窓まで必要なのでしょうか?
ウォークインクローゼットに窓があるメリットは、やはり換気ができる事です。
特に、掃除機をかけた時に窓を開けて換気をしたいという方は、やはり窓をつけたいという方が多いです。
やはり換気扇よりも窓を開けた方が換気は早いですよね。
他にウォークインクローゼットに窓があるメリットを挙げると、日中は真っ暗ではなく電気を付けなくてもウォークインクローゼットの中を見る事ができるようになる事が挙げられます。
一方、ウォークインクローゼットに窓をつけるデメリットは、窓の前に物は置けなくなってしまう事と、日当りが良い場所だと服など中に置いた物が日焼けしてしまう恐れがあります。
このようにウォークインクローゼットに窓を付けるのもメリットとデメリットがあるんですね。
窓をつけるかどうかの結論を言うと、ハウスダストが気になる方は窓をつけるのがおすすめです。
やはり換気扇より窓を開けた方が換気は早いですよね。
一方、そこまでハウスダストが気にならないなら収納量を重視して、窓は無しで換気扇を付ける、このような考え方でいけば失敗は少なくなります。
なお、ウォークインクローゼットに窓を付けるなら開く窓を。
明かり取りだけのFIX窓は厳禁です、
ウォークインクローゼットに収納するコツ
ウォークインクローゼットが機能するためにはきちんと整理する必要があります。
いかにきれいに詰め込むかより、衣類を見つけやすく取り出しやすくするにはどうしたらいいか、ということに重点をおきましょう。利用頻度の高いものを取り出しやすいところに収納するのは鉄則ですが、それ以外に自分なりのルールを作っておくといいでしょう。
たとえば、ハンガーをかけるときにブラウス、ワイシャツ、ジャケット、スーツ、コートなど同じ種類の衣類をまとめて左から丈の短い順にかけていくというルールを作っておくと、見た目もすっきりして、衣類を探すときも察しがついて便利です。
また、衣類の丈をそろえて収納するとその下に丁度いい空間ができるので、そこに収納ケースや整理棚をおくことができます。こうしてあらたな収納スペースが生まれます。
もちろん同じ色のものをまとめたり、お気に入りのコーディネートごとにかけたりといったルールでもいいでしょう。
ルールを決めればそれに則って収納するだけ。収納時間も探す時間も短縮できます。
ハンガーにかけられない衣類は、たたんで収納します。
たたんだ衣類は探しにくくなるので、利用者別に収納ケースに分けたり、靴下、Tシャツ、スカーフといった種類別にカゴに分けたりと、ここでも一定のルールが必要です。
面倒くさがり屋の人は透明な収納ケースを使うのもおすすめです。そのほか、ケースやカゴごとに中身を書いて貼っておくと、うっかり忘れも防止できるでしょう。
ウォークインクローゼットのメリットデメリット
ウォ―クインクローゼットにはいろんなメリットがあります。散らかりやすい衣類を簡単に収納できるだけでなく、スーツケースや季節品といった荷物もまとめてウォークインクローゼットにしまうことから、見つけやすくするというメリットもあります。
デメリットはウォークインクローゼットのスペース分、居住スペースが狭くなってしまうことです。
また、ウォークインクローゼットが離れた場所にあると片づけるのが億劫になってしまいます。
メリット
部屋がすっきりとする
大型の荷物もしまえる
衣類の管理がしやすい
デメリット
居住スペースが狭くなる
便利な場所に設置されていないと使えない
クローゼット内にほこりがたまりやすい
ウォークインクローゼットのチェックポイント
有効活用できないウォークインクローゼットはただのデッドスペースになってしまいます。
自分で積極的に活用することは重要ですが、使い勝手のいいウォークインクローゼットかどうかを内見の時に確認しておくことはもっと大切です。
押さえておきたいチェックポイントをご紹介いたします。
■既製品をうまく使うこと
ここで重要なのは、基準となる既製品寸法はロングセラーの汎用品とすること。
セール品よりも単価は多少上がるかもしれませんが、増やしたり取り替える際も、同じものを使うことで、無駄なく効率的な収納が実現できますし、引出だけを抜き差しすればいいので、衣替えの手間もぐっと減ります。
また、ハンガーパイプや棚を棚柱システムで統一することで、こちらも状況に応じて、高さや位置を入れ替えできます。
棚柱は、店舗などにもよく使われており、部屋の大きさに合わせて細かに寸法を調整して設置できるので、つい場所毎にピッチを決めてしまいがちですが、可能であれば家全体の棚柱のピッチを合わせておけば、棚やパイプを簡単に入れ替えできるので、無駄をなくして収納力が上がります。
■ウォークインクローゼットの位置を確認しましょう
主寝室に大きなウォークインクローゼットがあるけど、子供部屋にクローゼットがないというのであれば、子供は物を出し入れするたびに主寝室に行かなければなりません。
ウォークインクローゼットが使いやすい位置にあるか確認しておきましょう。
■ウォークインクローゼットの広さを体感しましょう
ハンガーに吊るした衣類は60cmぐらいの幅が必要。
衣類のスペースを確保して、なお歩けるスペースが残されているか確認しましょう。
また、ウォークインクローゼットのパイプの太さや強度、棚板の枚数も確認しておきましょう。そのほかウォークインクローゼット内の明るさも忘れずチェックしておきましょう。
衣類を探すうえでも室内の照明は必須です。
このように、いろんな点に注意しながらウォークインクローゼットのよさを最大限に引き出してみてください。
すっきりとした快適な生活を送ることができるでしょう!
【ここでワンポイントアドバイス】
家の打合せで寸法を確認する場合、図面の寸法ではなく実際に使える寸法を教えてもらうようにしておくと、よりリアルな大きさが分かりやすくなり失敗が減ります。
まとめ
ウォークインクローゼットなどの収納は、奥行きや広さを少し調整してあげることでストレスが減ったり、快適に使う事ができるようになる事が多くあり、そして使いやすい家はこういう微調整の積みを重ねてでき上がっていきます。
ウォークインクローゼットの中に何を入れて、どんな風にウォークインクローゼットを使いたいのか。
この部分を考えてウォークインクローゼットを作るのが重要です。
この辺りもヒアリングしてくれる細かな気遣いができる住宅会社と家づくりができると安心感があります。
貴重な限りある家の面積の中からせっかく作るウォークインクローゼット。
ウォークインクローゼットを作るのがゴールではなく、快適な生活をするために必要なウォークインクローゼットを目指してください。
実際、このウォークインクローゼットの収納の仕方は3回でワンセットでした。その三回のまとめのお話です。
この後の回に前の二回分のお話もさせていただこうと思ってます。各回でお知らせもしながらお伝えしますので、もし良かったら、その回もご覧になってください。