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在来工法の浴室床はもっと暖かく[清潔で安全な浴室とトイレ⑤]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
秋分 次候 蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)
蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)
旧暦七十二候では、春の半ば、三月五日ごろから膣虫戸を啓くの候があり、それと対をなすのが秋分次候の、蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)です。
寒くなってきて、虫が土の中で巣ごもりの支度をし出すころ。およそ九月二十八日から十月二日ぐらいまでです。
このほかにも七十二候には、虹やつばめ雁などが姿を現し、また去っていく季節が対になっています。
古い古い時代には人は半年を区切りとして、いろんな習俗を対にして行っていたといいます。
一月の正月と七月のお盆、夏越しの祓えと年越しの祓、そして春分と秋分もそんな昔の名残りかもしれません。
在来工法の浴室床はもっと暖かく[清潔で安全な浴室とトイレ⑤]
在来工法の浴室は、「掃除のしやすさ」という点ではユニットバスよりも勝るのですが、床が冷たいのが難点。ユニットバスは床と土台のコンクリートの間に空間がありますが、在来工法の場合はコンクリートに直接タイルを貼らなければならないため、冬場などは冷えがダイレクトに伝わるのです…
というのは、一昔前の話で、メーカーのユニットバスによっては在来浴室よりもはるかに掃除がし易く、さらに高断熱になっていますので、より温かくなっていると、前回の【段差・寒さ解消と手すりで安心な浴室[清潔で安全な浴室とトイレ④】でお伝えしました。
ただし、どうしても、在来浴室にされたいという、根強いファンの方のために、どうしたら床を温かくできるかを、お話させていただきます。
まずは、床下コンクリートを打設する前に、100mm厚の高断熱スタイロフォームを敷設します。この上にコンクリートを打設しても十分な強度を保てます。
その上に、タイルなど張れば、防水性、透水性の建材であれば、大抵床が冷たくならずに暖かな浴室床のできあがりです。
ちなみに、以前施工されたK様邸では、仕上げ材に15㎝角の浴室用のコルクタイルを貼りました。浴室にコルク?と驚かれるかもしれませんが、ふんわりとして柔らかく、その上肌触りもよく、すべりにくいという大変優秀な床材です。
その上、暖かみがあるので、タイル特有のヒヤッとした感触がありません。乾きやすい上に、防水効果も万全です。実際、断熱材をコンクリート下に敷いた、タイル張りも乾きやすくなります。
もっとも、乾きにくいのは、FRPの床材なのです。乾きにくい欠点を隠蔽するために、TやPユニットバスメーカーが、カラリ床なるものを製品化しただけなので、もともと磁器タイル自体は、乾きやすい性質をもっているものなのです。
一方、脱衣室の床には桐の無垢材もお薦めです。リビングなどに床暖房を入れる際に、キッチンや洗面脱衣室まで弊社推奨の遠赤外線床暖房を入れていただくのが最適だとお話させていただいております。
ところが、床暖房をまだ入れる予定をされていないお客さまの場合や、入れたいけれどもそこまで費用をかけられない…という場合、これをご提案すると、とても喜んでもらえます。
もちろん、無垢の床材なので、一般的な合板の床材に比べて、高価ではあります。ですが、脱衣室くらいの小さな面積なら、負担は大きくありません。
ひんやりと冷たかった脱衣室の床が、桐の無垢材替えるだけで、びっくりするほど暖かくなるわけですから…。もちろん床暖房に比べたら、格段の快適差の違いはありますので、ご了承ください。
ただ、暖かいだけでなく、足裏にあたる感触もやわらかです。そちらも全然違います。むしろ暖かみよりも感触の柔らかさが暖かみに繋がっているのかもしれません。