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【床壁、劣化修復の先延ばしは手間、費用も増大】(屋内リフォーム⑭)

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

冬至 初候 乃東生ず(なつかれくさしょうず)

冬将軍ご出身はどちら?

朝早く出かけるのも、夜遅く帰るのもメチャクチャ寒くなりましたよ。この寒さはいったいどこから来るのでしょうね。

冬将軍のせいなんですね。犯人は分かっているのですが…どうすることもできないのです。

では、では…

冬将軍はどこ藩出身の方でしょうか??

「冬将軍」はシベリア気団。もしくはシベリア気団がもたらす厳しい寒さを意味するんですね。

そのいかにも強そうな響きには、相当な冷え込みと雪を覚悟させる説得力がありますよね。

以前てっきり日本の将軍かと思っていたのですが、じつはロシアの将軍だそうです。

1812(文化9)年、フランス皇帝・ナポレオンがモスクワに遠征するも、その寒さと雪に撤退した史実をイギリスの新聞記者が「霜将軍(GeneralFrost)に敗れる」と表現して誕生しました。

「霜将軍」が日本で「冬将軍」となった経緯は定かではありませんが、冬の気象用語として親しまれています。

【シベリア気団】

冬にシベリアに発生する大陸性寒帯気団のこと。日本付近までやってきた場合、日本海上で熱と水蒸気を受け、日本海側に多くの雪をもたらします。

【東京タワー完工の日】

1958(昭和33)年の今日、総合電波塔として建設された東京タワーが完成しました。現在はその役割を東京スカイツリーに譲ったものの、東京のシンボルとして多くの人に愛されています。

 

【床壁、劣化修復の先延ばしは手間、費用も増大】(屋内リフォーム⑭)

 

【床をきれいにする方法】

 

方法① 【フローリング重ね張り】

フローリング重ね張り

1 どんなとき?→

既存のフローリングの破損が少なくそれほどでもない、下地の劣化も見受けられない場合。

2 廃材は? ほとんど出ない

3 選べる床材は?→薄めのフローリング

4 費用の目安→㎡あたり=10,000円/㎡~

 

既存のフローリングの上に新しく薄めのフローリングを重ねて、施工する方法です。工期も短く低コスト。床の下地が傷んでいる場合、必ずしもこの方法は向いていなかもしれません。

方法② 【フローリング張り替え】

フローリング張替え

1 どんなとき?→

既存のフローリングと下地の破損や劣化が進んでいる場合

2 廃材は? 結構、出ます。

3選べる床材は?→だいたいほぼ大丈夫

4費用の目安→㎡あたり=13,000円/㎡~

下地からやり直すので、老朽化している場合にはふさわしくお奨めしたい方法。床断熱も行えるので、老朽化していなくても暖かさを求めている場合は寒さ対策にもなります。また軋(きし)みや撓(たわ)みも解消できます。

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【重ね張りのベネフィット(大きな利点)は騒音も少なく短工期、低コスト】

内装リフォームの際、施工方法をまず先に決めてから材料を選択することをお奨めします。

床と壁ともに、大きく分けて2種類の方法があります。

ひとつは既存の床材、壁材をはがして新しく施工する方法です。床の下地からやり直したり、断熱材を入れ込んだりといったことも可能なので、工期と予算に余裕があればこちらがお奨めの工法となります。

もうひとつは既存の床材や壁材を残したまま新しい材料を重ねて施工してしまう方法です。例えば既存の床がフローリングの場合、下地がしっかりしているようであれば、その上に重ねてフローリングを施工することが可能となります。

ただし、フローリングは12~15mmの厚さがあるので、重ねて張るため、それだけ床が今までより高くなってしまいます。建具が開閉できなくて交換しなければいけなくなったり、キッチンが低くなってしまったりといったデメリットもあります。

それらを避けるためには、できるだけ薄い(3~6mm程度)重ね張り専用のフローリングを採用する方法もあります。ただし、撓(たわ)んだり、軋(きし)んだりする場合は、下地に問題がある可能性が高いので下地からやりなおす張り替えがお奨めです。(下記に続く)

 

【壁をきれいにする方法】

方法① 【壁紙(ビニールクロス以外も含め)ペイント】

ビニールクロス+ペイン後

1 どんなとき?→

既存のビニールクロスや壁紙の破損が少なく、簡単に補修できる場合。

2 廃材は? ほとんど出ない

3選べる壁材は?→既存のまま

4費用の目安→㎡あたり=1,800円/㎡~

ビニールクロスの上からのペイントであれば、DIYで材料を自分で調達して、工事も自分でできてしまうかもしれません。ビニールクロスや壁紙が傷んだり、剥(は)がれたりしている場合は、補修をしてから行います。(この場合補修が仕上がりに大きく影響してしまいます。補修、補修と侮(あなど)るなかれ。

方法② 【壁紙(ビニールクロス以外も含め)の張り替え】

ビニールクロス張替え

1 どんなとき?→

既存ビニールクロスや壁紙の破損や劣化が著しく進んでいる場合

2 廃材は? 意外と、出ます。

3選べる壁材は?→下地を変えれば、だいたいほぼ大丈夫

4費用の目安→㎡あたり=2,200円/㎡~

 

 

 

 

 

 

(続き)

一方、ビニールクロスの上に重ねてビニールクロスを張ることは、ビニールクロスの上にはノリが付き難いので、通常はお奨めしません。ですが、ペイントは可能です。珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)にもビニールクロスの上から塗れるように加工されたものがあります。

ただし、既存のビニールクロスが剥がれたり、傷ついていたりする状態ではこの方法はお奨めできません。その場合は、剥がれていたり、傷ついていたりする部分を補修したり剥がれただけで縮んだりしていなければ、ノリを十分に薄くのばして充填します。

傷ついたり、穴が空いてしまっている部分は、パテで平らにしてから、重ね張り施工してください。その量がかなり多い場合は、最初から張り替えを選ぶことをお奨めします。

既存材に重ねて施工する場合は、既存材の解体・撤去費用が掛からない分、安価な工事が可能となります。また、床の張替え時には大きな騒音も発生しますし、粉塵(ふんじん)も舞い上がります。

そうしたことを避けられ、短い工期でできるのも重ねて施工する方法の大きなメリットだと思います。条件が合えば、試してみる価値はあります。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

 

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