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【予算に合わせて優先順位を決める方法】(400万円でどこまで可能か②)
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
冬至 次候 糜角解つる(しかのつのおつる)
御用納めと仕事納め
今日は、今年、一年でにいちばん、「お疲れさまでした」の挨拶を交わす一日かもしれません。
官公庁や公共施設は、今日が今年の仕事を終える「御用納め」。それにならい、多くの企業や商店も「仕事納め」となります。
仕事納めの風景はさまざまですが、終業後に軽くお酒を酌み交わすならわしがある会社も多いようです。
また、社員総出で大掃除、というところもあります。
一年の仕事を支えてくれた人、モノ、コトへの感謝とともに、自分自身への「お疲れさまでした!」も忘れずに。
家事は納めようがない!という方も、今日は家事の手を休めて自分をねぎらいましょう。
【御用納め】
御用納めは官公庁で今年一年の仕事を終わりにすることを意味し、たいてい12月28日になります。対になるのは1月4日の「御用始め」です。
【Uターンラッシュ】
年末年始を生まれ故郷や実家で過ごすための大移動がはじまります。
また、海外旅行に出向く方の出国ラッシュも各地の空港でスタート。混雑は疲れも倍増しますが、のんびり過ごすお休みを思えばなんのその、ですね。
【予算に合わせて優先順位を決める方法】(400万円でどこまで可能か②)
前回ブログ→ 【400万円を死守しなさい】(400万円でどこまで可能か①)
https://heiwadai.jp/reformgenndo/ のお話をお伝えしました。(青字のタイトルタップするだけで前回記事に飛びます。なので、よかったらお読みください。
今回は【予算に合わせて優先順位を決める方法】(400万円でどこまで可能か②)という内容でお伝えしたいと思います。
【優先順位を決めるのがリフォーム成功のコツ】
リフォーム成功の一番のコツは、どこをどう直したらよいのか、目的をはっきり決めることです。予算には限りがあるのですから、あれもこれもという分けにはいきません。まずはやりたい部分から優先順位を決めることをお奨めしています。
住宅リフォームをしたい理由として多くの人が挙げるのは、「今のままでは住みにくい」ことで、たいへん漠然としています。だとしたら、何故住みにくくなってしまったのか、何故そう感じるのか、その原因をはっきりさせない限り住みやすくなることはまずあり得ません。
私が今まで数多くリフォームを手掛けてきた経験からですが、「住み難(にく)さ」の内容は大きく二つに分けられると思います。
第一は、建物の構造に起因するもの、たとえば、地震や台風などに対する強度や耐震性の不足。雨漏りをはじめとする不十分な雨仕舞、断熱や防音の不備、また普通に住むために必要な設備や性能面での欠陥(けっかん)など、ほとんどが構造的なハード面のトラブルによるものです。
第二は、狭いとか、使い難い、収納が少ない、プライバシーが無い、日当たりが悪い、風通しが悪いなど、ほとんどが設計の不備や暮らし方に関わるもの。要するにソフト面での欠陥に他なりません。
前者のハード面での不備は、問題がはっきりしている分、改善策も立てやすいものだと思います。建築の専門家に調べてもらい、部分ごとに必要な工事内容と具体的な見積もりを出してもらう必要があります。(ただし、見えない部分が多くありますので、その見積金額ですべて納まるとは限りませんので、予想外の部分が発生してしまった場合は改め見積もりを修正することも必要だと思います。そうでないと場合によっては後から発見された瑕疵を隠蔽されてしまいかねません。もちろん、予測が完璧であれば、そのようなこともないのかもしれませんが、経験上隠蔽されてしまった瑕疵を何度も見てきていますので、そのようにならないようにするために、話し合うという姿勢が必要だと思います)
一筋縄でいかないのは、後者の場合です。ソフト面での不備は、原因もさまざまなら、感じ方や捉(とら)え方もひとそれぞれで違います。たとえば、ひとことで「狭い」と言っても、そう感じる原因はそれこそ千差万別です。
間取りが悪くて使い難いため「狭い」ということもあるし、天井や梁が低いため「狭苦しい」と感じる場合もあるかもしれません。またモノの整理や収納が下手なために家の中が片付いていない場合もあります。それぞれの原因に応じて、当然対処の仕方は違ってきます。
ハード面を理由に挙げながら、本音の部分は別だったということも決して少なくありません。
ある建て主さんが「雨漏りがするから改善したい」とおっしゃるので、屋根の修理をお奨めしたのですが、、どんなアドバイスをしてもどうもしっくりこない様子でした。手を変え品を変えいろいろと話あってみて、ようやく分かりました。
ほんとうの問題は屋根の雨漏りなどではなく、家そのものに最初から愛着がないということでした。「実を言えば、最初にこの家を買ったときから、どうもしっくりこなかったのです。でも予算的に検討してみるとこれしかないと思ったものですから……」
中途半端な気持ちで買った家だから、どうしても好きになれなかったのでしょう。同じように中途半端な気持ちでリフォームをしたとしても、決して満足できるとは思えません。いっそのことその家を売ってしまい違う場所に新しい家を買うか、新たに建て直すかしか解決策を見い出せないようにも思えました。
こんなときは、急いで結論を出さず、自分自身も含めて、家族と本音でじっくりと話し合うことが必要だと思います。
さて、自分なりのリフォームの必要性と目的がはっきりしたら、重要性と緊急度に応じて優先順位を決めることをお奨めします。「最優先はキッチン。次がリビングルームの床暖房。続いてトイレとバスルーム」「何はさておき子ども部屋、次がクローゼットなどの収納」といった具合に決めていくことをお奨めします。
その上で建築の専門家に相談して、予算に応じた的確なプランをたてていきましょう。
無計画なまま、だらだらと追加工事を重ねるのは大きな無駄遣いに繋がります。直したいところがたくさんあり過ぎる場合は、予算と相談しながら、優先順位をつけて、第一期工事、第二期工事、第三期工事という方法で計画的に進めるのもいいかもしれません。
また、トータルな計画を立てて、建築業者やリフォーム業者と長期契約を結ぶ方法もあります。業者の方でも、先行予約ができて安心だと思います。一度にあれもこれもと欲張って無理をするより、じっくり相談しながら計画的に進めるから、その分、失敗が少ないし、費用も割安にできる可能性があります。