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【究極のECO(エコ)「保温調理」〈生活の知恵を使い倒す⑬〉】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
処暑(しょしょ)初候 綿柎開く(わたのはなしべひらく)
処暑(しょしょ)
二十四節気のひとつ、「処暑」は「暑さがおさまる」という意味をもっています。
日中はまだまだ厳しい暑さが続きますが、朝夕には夏の終わりを予感させる涼しい風が。
夏至の頃に比べると日の入りは40分ほど早くなっているため、「日が短くなったな」と感じるようにもなります。
ゆく夏を惜しむかのように各地で行う花火大会は、多くの人で賑わいます。水族館やプール、ビアガーデンも大盛況。(残念ながら去年も今年もそうはいかないようですが…)
この夏最後の思い出づくりはどこに行くかというより、コロナ禍が終息したら、どこへ行くかですね。その計画は、どんなバカンスよりも…計画するだけでも心がときめきます。
・今日をたのしむ
【綿柎開く(わたのはなしべひらく)】
7月下旬ころに開いた綿の花が散ったあとに成長したガクがはじけ、なかからフワフワのコットンボールが顔を出すころです。
【江迎(えむかえ)千灯篭(せんとうろう)まつり】
長崎県佐世保市で今日と明日開催。3千個を超える灯籠で飾られた高さ約25mの灯籠タワーや、夕刻になると街中にともされる1万個近くの灯籠、打ち上げられる花火など、音と光の競演がなんとも幻想的。
【究極のECO(エコ)「保温調理」〈生活の知恵を使い倒す⑬〉】
【生活の知恵を使い倒す編】今回は第13回目となります。そして最終回です。前回は【即席冷風ファンと保冷剤マフラー〈生活の知恵を使い倒す⑫〉でした。(お読みになりたい方は前回タイトル(青字)にリンクを張っておきますので、タップしてお読み下さい。)
前回のお浚(さら)いから始めさせていただきます。それでは…よろしいでしょうか。
【即席冷風】
また、気化熱を利用したミストファンの原理を得て、扇風機と濡れタオルで、即席の冷風ファンを考えました。机上の理論なので効果がどの程度あるかは分かりませんが、自分で考えたアイデアを洒落で愉しむのも、暑さ寒さを吹き飛ばすためには一興かと思います。実際には吹き飛ばすどころか余計暑く成ったり寒くなったりするのが落ちなのですけどね。
※毛細血管現象でタオルが濡れます。その濡れたタオルを扇風機の風で乾かす際、気化熱で熱が奪われ、温度が下がります。理論上はそうなのですが、実際にはこの装置をつくる際にやたら暑くなってしまい、扇風機を強にして風を浴びるのが関の山でした。
【お茶を淹(い)れる湯を沸かす】
ふつうは、お茶を淹れる際には、やかんに水を入れてコンロで湯を沸かします。ところがこの方法よりも、給湯器(湯沸し器)のお湯をやかんに入れてからコンロにかけて沸騰させたほうが省エネには有効なのです。もちろんヒートポンプ式の給湯器ならより効果があります。
湯沸し器の湯を飲んでも平気なの?という声が聞こえてくるのは当然予測していましたが、実際に専門家に聞いてみたところ飲んでも身体に悪いことは何もないということでした。
※熱効率は給湯器(湯沸し器)のほうが勝ち!
熱効率は湯沸し器のほうが勝ちでした。
やかんをガスコンロに掛けて、1Lの水をお湯にするのにおよそ315円掛かります。給湯器で沸かした場合は、1.58円です。2023年の現在ガス代や電気代が高騰していますが、割合で考えれば、およそ1/100なのは変わりません。
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省エネの根拠は、やかんの場合、おおよそ40%しかエネルギーを湯に換えられませんが、湯沸し器は85%の効率で湯を沸かすことができます。よって湯沸し器の湯をやかんで沸騰させたほうが確実に省エネになるのです。ただし、なぜか水からやかんで沸かしたお湯で淹れた珈琲のほうが美味しく感じるのは如何なものでしょう??
【保温調理】
料理が苦手というかほとんどしない私は、この保温調理という話を聞いて、目から鱗が落ちる思いがしました。保温調理とは、食材をある程度煮込んだ後は、蓄えた熱を逃がさずに、その余熱エネルギーで煮込むという正にECO(エコ)的な調理法だといえます。
言われてみれば、なるほどECO(エコ)な調理だと納得できます。私もそうですが、食材を柔らかくするには、長い間煮込まなければならないと信じている人は少なくないはずです。ですが、この長い時間煮込むということは、かなりの熱エネルギーを消費します。
食材費用には直接影響しないので実際の調理に掛かっている費用は分からないものです。要するに長い時間煮込む料理は思っているよりもはるかに費用が掛かるということです。ですが、大半の時間を火を使わずに煮込むことは可能なのです。
保温調理には専用の鍋が市販されているので、それを使用することで事足ります。あとは、鍋を保温しておく断熱材の役目をする布地や綿入れさえあればできます。
昔、私が子どものころ親の実家で『納豆(なっとう)』を自宅でつくっていたことを思い出しました。叔母さんが何やら藁(わら)に包んだ大豆を布団で包み込み、炬燵(こたつ)に入れていたのです。納豆菌を利用した世界に誇れる発酵食品『納豆(なっとう)』の誕生です。
原理的にはまったく異なりますが、保温することによって食品が、できあがるという点では同じといっても過言ではないかもしれませんね。