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斜壁間仕切りと目立たせないカーテンボックスに拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑤]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
秋分 次侯 蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)
人と福を呼び込む「招き猫」
何事も見逃さない大きな目に、聞き逃さないピンと立った耳。そして前足で幸運やお金を手招きする招き猫は、縁起物界のスーパースターです。
商売繁盛を願うお守りとしてはもちろん、文房具や食器といった日用品のモチーフとしても愛されてきました。
一般的には「左手を挙げていると人を招き、右手を挙げていると幸運やお金を招く」といわれていますが、最近では両手で招く欲張りな猫もいます。
国民的縁起物であるものの、その起源は定かではありません。発祥の地とされる寺社は東京都内だけでも3つあるほど。
身近なのにどこかミステリアスなのは、実際の猫と同じです。
・今日をたのしむ
【招き猫の日】
9月29日を「来る福」と読んで、今日は招き猫の日。東京の「招き猫発祥の地」は、豪徳寺(世田谷区)、自性院 じしょういん(新宿区)、今戸神社 いまどじんじゃ(台東区)の3ヵ所です。
【クリーニングの日】
日付を並べた「929」が「クリーニング」と読めることから制定。
【鈴屋忌(すずのやき)】
江戸中期の国文学者・本居宣長の忌日(きにち)。忌日名は彼の書斎に鈴が掛けてあったことから。
斜壁間仕切りと目立たせないカーテンボックスに拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑤]
前回は 階段の演出と手摺りに拘(こだわ)る[細部をとことん極める④]
https://heiwadai.jp/kaidanntesuri/ というタイトルの内容でお伝えしました。
今回は 斜壁間仕切りと目立たせないカーテンボックスに拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑤をお伝えしたいと思います。(前回のタイトルにリンクが張ってあります。記事に飛びますので、よかったら青字をタップしてみて下さい。
【斜めに間仕切る壁を追求する】
部屋を2室に分けるには、既存の壁(今まで既にあった壁)平行して壁を立てますが、ここでは平面的に斜めに区切った例を紹介します。図のように、壁と開き戸と引き戸をずらしながら配置していますが、これは建具の存在感をなくすために行ったものです。壁と建具は計4枚、それぞれの隙間には鏡を取付け、鏡が連続しているかのように見せています。
和洋折衷の住宅では新壁と大壁が混在する部分ができてしまい、その狭間(はざま)では納まりが曖昧(あいまい)になることが多々あります。この造作の場合、大壁と小壁を緩やかに繋(つな)ぐ役目も併せて果たしているのです。
①実際には、引き戸と壁、そして開き戸が連続しているのですが、まるで4枚の壁に見えるように平面計画を行っています。
②この部分が腰掛けとなっているので靴の脱ぎ履きをする際に大変便利です。壁の部分に手摺りがあるともっと実用的です。
【カーテンボックスは目立たないほうがいい】
カーテンを吊る場合、レールボックスは目立たせたくない存在で、住まいとしては必ず必要なものですが、できるだけ目立たせたくない存在という意味では、エアコンの配管と似て非なるものかもしれません。
天井に近い窓の場合は、ボックスを天井に埋め込んだり、小壁をカーテンレールの手前に設置したりすると存在感が嘘のように消え、このようにした場合、埃だまりもできません。
天井から下がった位置に窓がある場合は、カーテンボックスの見附(みつけ)寸法をできるだけ小さくし、さらに壁と同じ色にしたり、厚板にレールを彫り込んだりすると、嘘のようにスッキリ納まり、またきれいに仕上がります。
また、カーテンは窓をスッポリ覆(おお)うようにするほうが、その部屋の断熱性能はグンと高くなります。ハニカムスクリーンなども断熱性能に優れていて、お奨めしています。
[カーテンボックスを目立たせないことに拘(こだわ)る]
①カーテンボックスの見附を薄くして壁と同じ色にする方法
②厚板を彫り込んでレールを埋め込む方法
③窓上の壁に小壁をつくる方法
④天井に埋め込む方法
(1)カーテンボックス自体の存在感を減らします。
(2)壁いっぱいに伸ばせば飾り棚にもなります。その上、窓の上枠に直付けでスッキリします。
(3)壁の手前に小壁をつくれば、カーテンレールしが見えません。
(4)カーテンボックスを天井に埋め込み、その存在を物理的に消します。