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【400万円を死守しなさい】(400万円でどこまで可能か①)
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大雪 初候 閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)
ノーベル技術賞!?
ダイナマイトを発明したノーベルが創始したノーベル賞は、彼の命日である12月10日に授賞式を行います。
日本人受賞者が出た年は、授賞式の様子やそのあとにつづく晩餐会の模様などが大きく報じられますね。
特に晩餐会は、その華やかさと約1300名という出席者の多さでも有名です。豪華な料理とともに食卓を彩るのは、選りすぐりの食器の数々。
なかでもカトラリーは、新潟県燕市に本社を置く山崎金属工業がつくり上げたものです。
採用の決め手は、同社の職人のもつ確かで細やかな技術だったとか。ノーベル技術賞があったなら、受賞間違いなしだと思われます。
・今日をたのしむ
【納めの金毘羅】
「こんぴらさん」の名前で親しまれる金刀比羅宮(ことひらぐう)(香川県)は毎月10日に月次祭を行います。今日は一年の最後の月次祭、別名「納めの金毘羅」です。
【400万円を死守しなさい】(400万円でどこまで可能か①)
前回ブログ→ 【和の住まいをフレキシブルに生かす】(間違いだらけのリフォーム⑨)
https://heiwadai.jp/wanosumai/のお話をお伝えしました。(青字のタイトルタップするだけで前回記事に飛びます。なので、よかったらお読みください。
今回は【400万円を死守しなさい】(400万円でどこまで可能か①)という内容でお伝えしたいと思います。
【リフォームの最初の限度額は300万円~450万円】
家というものは、基本的には、どれほど老朽化していても改造することは可能なのです。問題は掛かる費用と改造後の寿命なのです。何百万円も、場合によっては2千万円以上も掛けてリフォームしたのに、数年しか住めないようでは話にもなりません。
そんなことはないだろうと思っている方も多いかもしれませんが、実際には結構あるのが現実です。一時流行っていた耐震補強工事などが、そのような例です。
1千万円~2千万円も掛けてリフォーム工事をしたのに、東日本大震災が起こり、東京では震度5位の地震であったにもかかわらず、家が傾いてしまい、人が住める状態ではないため、結局建て直したという例が少なくありません。
特に建物本体や土台が傷んだ木造家屋の場合、手を付け始めるとあちこちから襤褸(ぼろ)が出てくることが少なくありません。ちょっと直すだけのつもりだったのに、結局、追加工事の連続で、終わってみれば家全体の大改造になってしまった。
これならば、新築したほうがよほど安かったという結果になってしまいまいます。(ただし、コロナ禍後の建築業界では、建築資材がなかなか入らなかったり、建築費が高騰している状況ですので、今までとは様変わりしているため、今後どのようになっているかもわかりませんが…)
工事を始める前に、信頼できる建築業者に詳細な調査を依頼し、きちんとした見積もりを立ててもらうことが重要になってくると思います。(ただし、現状では、信頼できる業者であっても、きちんとした見積もりを出せるかどうか、正直なところ難しいところでもあります。)
一般的に、木造家屋の増改築の費用は㎡(平方メートル)当たり28万~35万円が相場だと思います。リフォーム部分も15万~30万円ほど掛かります。(2023年後期の現在ではそれ以上だと考えていたほうが良いでしょう)
ただ単に単位面積あたりにすれば、新築と比較すれば確かに割高かもしれません。ところが現実には大抵の場合新築の倍、掛かるわけではありません。家全体を丸ごとリフォームする人など、ほんの僅かだからです。(現在はそうでもなくなってきていますが…)
老朽化した箇所だけ、あるいはキッチンや浴室の希望の部分だけ、予算に応じて増改築、リフォームするのが普通だと思います。
たとえば、見た目も同じ、大きさもグレードもほぼ同じ家が1軒ずつ、それぞれ新築とリフォームで、でき上ったとします。新築に掛かった費用は3500万円。リフォームのはうは、2500万円でできました。
その差は1千万円です。
この1千万円をどうみるか。そこが人によってまるっきり違っているのです。ある人は「僅(わず)か1千万円」と感じます。ところが、別の人は、「1千万円も違う」と感じてしまいます。
現実には2,500万円もするリフォームはするべきではないかもしれません。一般住宅の場合、リフォームの予算の限度は多くても総額で2千万円までと決めてしまいましょう。これを超えるようであれば、いっそ建て直すほうがいいのかもしれません。
増改築は工事費が割高な割には、新築ほどの満足感を得難(えにくい)からです。(あくまでも一般的には…と考えて下さい。
しかも住宅リフォームは、1回で済むことはほとんどありません。2回、3回とやりたくなるものなのです。最初のリフォームが成功すれば、愉しみになってさらに「こっちも、あっちも」という気になります。
反対に失敗したらしたで、もう一度、やり直さなければならなくなります。無計画に追加工事を繰り返すのは良くないことには違いありませんが、一生のうちに三度くらいは住まいに手を入れる必要があるのではないでしょうか。
だとすれば、1回の限度額はズバリ「450万円」です。新築時の住宅ローンが残っているなら、なおさらです。年収600万円~900万円前後のサラリーマン家庭で無理なく払えるのも、450万円というところではないでしょうか。
建築会社の立場から見ても、450万円という金額は、1回のリフォーム料としてまずまずだと思います。大掛かりな増改築はできないかもしれませんが、かなりの効果が期待できると思っています。
たとえば、リビングダイニングを床暖房にしたり、間取りを変えて採光や通風を良くしたり、キッチンセットを新しくしたり、水廻りを改善したり……。450万円の予算があれば、そのくらいのことは十分できるからです。
それだけでも、ずっと快適に、暮らし易くなるはずだと思っています。
ですから、リフォーム予算の限度額は「450万円」と決めるのです。そして決めた以上は、なんとしても450万円を死守する覚悟でやることをお奨めします。
リフォームの見積もりは、どうしても、あれこれと欲が出てきて金額が増えてしまい勝ちです。「500万まではしかたないか…」なんて考えていると、簡単に800万円になり、あっという間に1000万円をはるかに超えてしまうのです。