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【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】[第五法則]

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

雨水(うすい)次候 【霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)】

北へ帰る

そろそろ、本州各地で冬を過ごしたコハクチョウやオオハクチョウの北帰行(ほっきこう)がはじまります。彼らが目指すのは、はるか彼方の生まれ故郷、ロシア。

北海道に渡り1カ月ほど過ごしたのち、シベリアの大地を目指します。故郷に戻り、恋をし、子育てをし、秋になると再び日本へ。また戻ってくるまで8カ月あまり。無事の旅路を願うばかりです。

・今日をたのしむ
【霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)】

雨水の次候は、大気中に水分やチリが増え、遠くの景色がぼんやりと見える自然現象、霞が主役です。

気象用語としては「霧」ですが、古来日本人は、春は霞、秋は霧、と季節のうつろいに合わせて呼び名を変えてきました。寒さで張りつめていた空気が、ようやくしっとり、やわらかくなるころです。

【ハクチョウ】

日本に飛来する【ハクチョウ】は、二種類いるんですね。

シベリアから日本に飛来するハクチョウは、全長140cmほどのオオハクチョウと、ひと回り小さいコハクチョウの2種。湖や池の凍らない越冬地を求めて、3千~4千kmの大移動を行います。

・季節をたのしむ
【ニシン】

北帰行ののハクチョウたちと交差するように、北海道沖にはニシンが春を連れ、群れをなしてやってきます。

ニシンの別名は「春告魚(はるつげうお)」。塩焼きはもちろん、干物や身欠きニシンも人気です。群れのメスが産卵し、オスが放精することで海が乳白色に染まる現象は「群来(くき)」と呼ぶそうです。

春を告げる鳥「春告鳥」はウグイス、「春告草」は梅の花、そして「春告魚」はニシン…こんなにも昔から人は春を待ち侘びて、来春の兆しを期待できる、自然に照らし合わせてきたのですね。

【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】[第五法則]

前回【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】の[第四法則]https://heiwadai.jp/kinoutekinatana/ のお話をさせていただきました。

今回はその5回目第五の法則のお話です。

第5の法則

北欧の「頑固さ」に学ぶ

●半世紀もモデルチェンジしない頑固さ

わたしが出会って以来、収納アドバイザーとして多くの方にお奨めしてきた木製収納システム家具、VAS plus(ヴァスプラス)の歴史とその機能性の面白さをご紹介いたします。

VAS plus (ヴァスプラス)の独創的な構造の基礎となった収納システムは、1940年代にスウェーデンの大工職人Harald Lundqvistにより発明され、その後1949年にフィンランドでRundiaというブランドで製造が開始されました。

以来57年間、基本的なモジュールには一切の変更を加えることなく、新しいパーツの開発と改良を繰り返しながら、世界各国でさまざまなブランド名を持って成長して来ました。

わたしの経験では、VAS plusのような収納システムを採用されるお客さまは、間仕切壁を兼用されたり、リビングや寝室の壁面収納にされるなど、まとまった規模で採用される事が多くなります。

ですから、将来の拡張や変更のときに製造中止やモデルチェンジになっていると、大変なショックです。

それを考えると、モデルチェンジしないということが明快に謳われた商品は、私たち収納の専門家としても安心しておすすめすることができます。

価格だけで判断するのではなく、消費者の健康や将来のリフォームの際に「同じ物で揃えられない」という消費者を裏切るような製品の取り扱いは考えられません。

 

vusPlus

●生涯、愛着を持って使える耐久性

VAS plus は無垢材を使用しているため、とても丈夫です。一枚の棚板で150kgもの荷重に耐えることができます(基本棚板50㎝×30㎝に荷重が棚板全面に均等にかかる等分布荷重の場合)。

一般的に市販されているチップボード製の棚板では、長年の使用によりしばしば棚板がたわんでくる問題が発生しますがVAS plusならそういう問題はまず起こらないと言っても、過言ではありません。

また、ユニットは簡単に分解できるため、引っ越し時には荷台のスペースを節約でき、しかも傷めずに新居に運び込めます。

VAS plus が、ホームセンターなどで販売されている家具やボックスと最も異なる点は、家族の成長にあわせて、棚板一枚、引き出し1個から、買い足していけることにあります(送料はその都度掛かってしまいますので、ご了承のほどを…)。また、ライフスタイルやニーズの変化にも無駄なく対応できます。

たとえば、赤ちゃんのオムツを取り替えるテーブルを組み込んだ収納ユニット(ベビーだんす)を、お子さまが成長したらテーブルの高さを下げるなどして学習机に早替わりさせることができます。

お子さまがさらに成長すればテーブルの高さを上げたり、書棚をAVラックに組み替えたりと、生涯にわたって使い込んでいくことができます。

●流行を追わず、消費者の共感を求める

私が初めてVAS plus と出合った時の感動は今でも忘れられません。

「機能を追及し、決して流行を追わない」というポリシーを具体化したものであり、当時の日本では考えられない消費者重視の思想でした。

北欧の針葉樹林で育まれた優良なレッドパイン材を素材として、時代のニーズに合わせて様々なアイテムが付加されて現在に至っています。

無垢材の持つ肌合いや、芳(かぐわ)しい香り、温かさは人が求める温もりに他なりません。

このように北欧では、長く使うモノに対しては愛着を持って設計し、消費者もその考え方に共鳴して大切に使うようにしています。

「壊れたら、新しいモノを買う」ではなくて、「私が何年も大切にしてきたモノだから価値がある」というこだわりですね。

だから、モノの持ち方を通して自分の価値観を示すというライフスタイルがあるように思えます。

そして、彼らはインテリアの一環として「見せる収納」も上手です。

これはもう文化の差なんだと思いますが、他人の目を気にしてということではなく、自分のプライドにかけて「だらしないところ」を表に出さないという意識があるように思えます。

日本の場合、父親が下着姿でリビングのソファーに寝転んだりするのが普通の光景ですね。

彼らは寝室などの個室はともかく、家庭内のパブリックなスペースといえる場所では最低限の身だしなみをきちんとするというルールを守っているようです。(少なくとも私も日本的な前者の部類に当てはまります…)

家族との関係をお互いが意識し、台無しにならない努力をしているというか、あるいはおしゃれを楽しむという余裕でしょうか。

日本人には家族同士のプライバシーという概念がなかなかなじみません。昔の日本にはプライバシーはなかったけれども、「遠慮」ということがありました。おじいさんが火鉢でウトウトしていると、子供たちは気配を感じて騒がなくする、といった思いやりです。

そういう文化というか家族の関係は、残念ながら時代の流れとともに消えつつありますね。

しかし、和式の便器が洋式のトイレに変わっていったように、生活を取り巻く環境の中で家族の関係も変わっていくものなんだと思います。

文化や国を超えて、北欧のように頑固なまでに合理性にこだわるという思想は、すっきりとした暮らしを実現する収納の極意に違いありません。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

 

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