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身体尺(身体を使ったものさし)⑤-1「畳・帖・坪」[身体尺⑤‐1]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
小満 次候 紅花栄う
こんにゃくの日
煮てよし、炒めてよし、刺身用なら生でもよし。四季を通じて食卓に登場するコンニャクは、かつては秋冬を通じての高級食材だったそうです。
原料となるコンニャクが傷みやすく、輸送や保存に向かなかったからなんです。庶民の口にも入るようになったのは、1776(安永5)年、水戸藩の農民が粉にしたコンニャク芋からコンニャクを作る方法を発明してからです。
豊富な水分と食物繊維が腸内の老廃物を排出する働きは、「お腹の砂払い」と呼ばれ頼りにされてきました。ほかにも、糖尿病予防やダイエットにも力を貸してくれます。今日は健康パワーがぎっしりと詰まったコンニャク料理にしてみてはいかがでしょう。
・今日をたのしむ
【こんにゃくの日】
5(こん)月29(にゃく)日の語呂合わせと、コンニャクの植えつけをこの時季に行うことにちなみ制定されました。コンニャクは約97%が水分、残りは消化されない食物繊維・グルコマンナンであるためエネルギー(kcal)がほぼゼロ。グルコマンナンは悪玉コレステロールや大腸菌を吸収し、体外に排出します。
【エスニックの日】
5月の「5」を「s(エス)」に見立て、29(ニック)日の語呂合わせで制定。東南アジアをはじめとするエスニック文化やその料理を広めるために、キャンペーンや料理グランプリが催されます。
・季節をたのしむ
【新ジャガ】
この時季に出回る新ジャガは、おもに鹿児島や長崎などの九州産。貯蔵せずに出荷するため、皮が薄くみずみずしい食感がたのしめます。水分が多いので、さっと炒め煮するのがオススメ。コンニャクと一緒に甘辛く味つけてもいいですね。
【蚊の発生するころー初夏の兆し】
木陰や茂みから蚊が出てくるころになりました。野外に出かけるときは虫除けミストなど
を携帯しましょう。(ただし、できるだけ天然ハーブなどを原料にしたものにしましょう。
蚊が避けられても、アレルギーを発症してしまっては元も子もありませんからね。)
また、植木鉢の受け皿などのちょっとした水溜りでも蚊は繁殖します。
ベランダのこまめな掃除を心がけましょう。
[身体尺(身体を使ったものさし)⑤-1「畳・帖・坪」[身体尺⑤‐1]】
今回は「[身体尺(身体を使ったものさし)⑤-1「畳・帖・坪」[身体尺⑤‐1]お伝えしたいと思います。前回は[身体尺(身体を使ったものさし)④‐2「身体の幅と通路・道幅」[身体尺④‐2]
でした。(お読みになりたい方は前回タイトル(青字)にリンクを張っておきますので、タップしてお読み下さい。)
【畳と帖】
住宅などの設計、計画の打合せで、施主さんに「寝室の面積・広さは〇〇平方メートルあります」と説明しても、「〇〇平方メートルって何畳(帖)(じょう)くらいですか?」と聞き返されることが少なくありません。
日本人は日本人特有の畳一枚の大きさのスケール感を持っていて、畳が何枚あるから〇畳(帖)と置き換えて空間の広さ、大きさをイメージができるようです。日本人にとって畳は、スケール感を養うものになっていると考えられます。
畳の規格の代表例として「京間」と「江戸間」があります。京間は柱間で六尺三寸、江戸間は五尺八寸とされており、五寸(約15cm)も違いがあります。これは畳割り・柱割りによって畳の大きさに長短が生じているのです。
それが後に地域独自に発展し、畳の大きさの規格が変化していきました。江戸時代には引越しの際、畳を大八車(だいはちぐるま)に積み込んで新居に持ち込んだとされており、畳の規格化が進んでいたとされています。
畳はもともと現在のように床材として敷くものでなく、平安時代に貴族の設(しつら)えや寝具として使われたのが始まりで、寝殿造りの宮殿の床の上に寝具として畳を敷いて寝ていました。
現代でいうところの「ベッド」のような家具として使われていたため、現在用いる広さの基準としては扱われてはいませんでした。
【畳(たたみ)】
縦 京間;六尺三寸 江戸間;五尺八寸
横 京間;三尺一寸五分 江戸間;二尺九寸
【畳・帖(じょう)】
一帖=約1.65㎡
(三尺×六尺)
【坪】
一坪=約3.3058㎡
(六尺×六尺)
【坪】
「坪」という面積の単位も人間の身体から生まれたものといわれています。この単位は中国渡来の「歩(ぶ)」の六尺平方からきており、歩の起源は、一歩四方でありました。その後、歩の呼び名が「坪」に変わったとされています。
現在では一坪=約3.3平方メートルと面積の単位として使われています。
【六畳の広さ】
六畳間の大きさは六人、人が寝転べる広さ
【座って半畳、寝て一畳】
横方向
「座って半畳、寝て一畳」という諺(ことわざ)がありますが、その言葉通り人間の最小スペースを表しています。横方向は、座った状態で半畳の広さ(三尺×三尺)、寝ている状態が一畳の広さ(三尺×六尺)となります。
高さ方向は、1身長(六尺)と半身長(三尺)を基本とします。
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